「字が下手だから…」と悩む方は少なくありません。
けれども、字は単なる形ではなく、その人の心を映す鏡です。
乱れた心は字に現れ、整った心は字の美しさに宿ります。
私は40年以上、書道と向き合い続けてきました。
けれども正直に言えば、最初から「書道が大好き!」というわけではなかったのです。
むしろ、続けてきた年月の中で何度も自分の字を嫌いになり、人に見られる事への抵抗感だけが残ることも。
書道を習っていると「なんでもできる(書ける)んでしょ?」と思われることへ違和感。
それでも続けてきたことで見えてきたものがあります。
それは「字を整えることは、心を整えることにつながる」ということ。さらに近年は「言葉の選び方」が自己肯定感と深く結びついていることに気づきました。
この記事では、字を通して自分と向き合い、言葉を整えることで自己肯定感を育てていく方法をお伝えします。
1. 字は心を映す鏡とはどういうことか
「字は人なり」という言葉があります。
これは単に「字が上手=人柄が立派」という意味ではなく、字には書き手の心の状態が反映されるという考え方です。
たとえば、イライラしているときに書いた字は線が乱れ、焦っているときは字の間隔が詰まりすぎたり、逆に間延びしたりします。
一方で、落ち着いているときに書いた字は線がのびやかで、読みやすい形になります。
字を見ると、その人の性格や今の心境がなんとなく伝わる──これは決して錯覚ではありません。

2. 書道を続けて見えてきた「心と字」の関係
私は子どもの頃から書道を学んできました。
とはいえ、「楽しい!」と感じていたわけではありません。
むしろ、筆の線に心がついていけず「自分は下手だ」と落ち込むことの方が多かったのです。
その要因の一つに、今となっては良い事へと受け止めることができるようになりましたが、
自分よりも上手な人は山のようにいる。
ということです。
当時習っていて、同級生に私よりも上手だと思う人は何人もいました。
自分が書道講師になったときも自分よりも上手な講師はたくさんいますから、自分はいつでも底辺にいるような感覚が拭えません。
ですが長く続けてきたことでわかったのは、字の上達は技術だけではなく心の在り方によっても左右されるということでした。
字を通じて「自分の心の状態に気づける」というのは、書を続けてきた大きな学びの一つです。
3. 言葉の力が自己肯定感を左右する
ここで少し視点を変えて、「言葉」について考えてみましょう。
私たちは日々、自分や他人に向けて無意識に言葉を発しています。
「どうせ私なんて…」という言葉を口にすればするほど、自分を小さく見てしまい、自己肯定感は下がっていきます。
逆に「大丈夫」「やってみよう」という言葉を選ぶと、不思議と前向きな気持ちがわいてきます。
つまり、言葉は心を形づくる鏡なのです。
字が心を映すように、言葉もまた心を映し、そして未来をつくります。
4. 字を整える小さな習慣
字を整えるために大げさな練習は必要ありません。
日常に取り入れられる小さな習慣から始めてみましょう。
- 1日1文字だけ丁寧に書いてみる
- 「ありがとう」や「感謝」といった言葉を心を込めて書く
- 芳名帳やメモに書くとき、中心を意識する
これだけで字の印象は変わります。
ポイントは「上手く見せよう」ではなく、一筆一筆を丁寧に扱うことです。

5. 言葉を整えて心を育てる実践法
言葉もまた、日常の小さな工夫で整えることができます。
- 自分に「お疲れさま」と声をかける
- 落ち込んだときは「今は休むとき」と言い換える
- 他人に「ありがとう」を意識して伝える
こうした小さな言葉の積み重ねが、自己肯定感を少しずつ育てていきます。
字を練習するときに「ありがとう」と書くのは、その両方を同時に整える最高の方法です。
6. 字と心をつなげて自己肯定感を高めるステップ
- 字を整える小さな習慣をもつ
- 言葉の使い方を意識する
- 字と言葉を合わせて「自分を励ます時間」をつくる
この3ステップを繰り返すだけで、字も心も整い、自己肯定感が少しずつ積み上がっていきます。
7. まとめ:字も心も「整える」ことで自分を大切にできる
字は心を映す鏡
そして言葉もまた、心をつくる力を持っています。
「字が下手だから…」と悩むよりも、字を書くことを通して心を整え、
自分を大切にする時間に変えてみませんか?

行動を促すCTA
👉 今日から「ありがとう」を一文字だけ書いてみてください。
その字は、あなたの心を整え、自己肯定感を少しずつ育てていくはずです。
そして、もし「もっと言葉の力を深めたい」と思った方は、
伝え方コミュニケーション検定(初級・中級セット)の学びが役立ちます。
言葉の選び方ひとつで、人間関係も、そして自分自身の気持ちも変わります。
字と心、両方を整える第一歩にしてみませんか?
「CTA(シー・ティー・エー)」とは、
Call To Action(コール・トゥ・アクション) の略で、
「行動喚起」や「行動を促す一文」という意味です。
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